伊藤まさひろ世事感懐

オミクロン株猛威、社会活動停滞も懸念

新型コロナウイルスのオミクロン株による感染者が増え続けています。全国の新規感染者数はついに8万人の大台を超えました。千葉県でも急激に感染者が増加し、過去最高を更新し続けています。このまま増え続けていくと、社会活動があちこちで停滞する事態も起こるのではと心配されます。

千葉大学付属病院では新型コロナのために院内の保育園が休園、いつもは保育園に子どもを預けて病棟で働いている看護師や、濃厚接触者になった医療従事者が欠勤して人員不足に陥ったため、外来患者の受付数を減らしたり、病床の稼働率を引き下げることになりました。都営地下鉄大江戸線では運転手にコロナ感染が広がり、通常運行に必要な人員確保が難しくなったため、一時、運行本数を通常の7割程度に削減しました。新型コロナの感染者急増によって、あちこちで社会活動への支障が広がるのではないかと心配です。

オミクロン株は子どもにも容易に感染するため、臨時休校や学年・学級閉鎖をする小中高校が増えています。休園する幼稚園や保育園も相次ぎ、やむなく、親が仕事を休んで子どもの世話をする家庭も多くなっています。会社の業務にも影響が出ていることでしょう。

新型コロナ患者のために用意されているベッドも急速に埋まりはじめ、東京都では緊急事態宣言発出を検討する目安となる病床使用率50%に近づいています。千葉県でも同様で、このまま感染者数が増え続けていくと病床使用率が60%を超えることが予想されるため、新型コロナの病床を232床増床して1696床まで引き上げることを決めました。医療崩壊の危機も見据えて新型コロナ患者急増への対策を取らなければなりません。

新型コロナ患者の爆発的な発生で、千葉県は東京都などとともにまん延防止等重点措置区域に指定されています。2月13日まで、混雑した場所や感染リスクが高い場所への外出・移動の自粛などが呼びかけられ、飲食店に20時までの閉店(認証店・確認点は21時)が要請されています。

デルタ株より3倍以上、感染力が強いとされるオミクロン株に感染しても、無症状の人が多いそうです。ということは、感染していることを知らずに街中でウイルスをばらまいている人が近くにいるかもしれないということです。わが身と家族を守るため、徹底した感染防止対策が必要です。