伊藤まさひろ世事感懐

新型コロナ対策で過去最大補正予算

新型コロナウイルス感染者が再び、上昇気配を示しています。政府が推奨している「新しい生活様式」を守り、わが身を守ることが大切です。

3日まで開催された6月定例県議会で、新型コロナウイルス感染症対策を盛り込んだ総額1867億4800万円に及ぶ補正予算が可決成立しました。県議会開催中に成立した国の補正予算に対応して県議会最終日に追加提案され、可決成立しました。開会日に提案された181億3800万円の新型コロナウイルス感染症に係る令和2年度6月補正予算案も可決されました。6月定例県議会では2つの補正予算案が可決成立したことになります。

感染拡大第二波が懸念されていますが、それに備えて病床の確保に力が入れられることになりました。追加分の補正予算では、医療機関がICU内の病床を確保する場合に1日あたり30万1千円を補助するなどします。人工呼吸器や体外式人工肺、超音波画像診断装置などの医療機器の整備も支援します。

感染のリスクを負いながら、日夜、新型コロナウイルス感染症の治療に当たっている医療従事者に慰労金が支給されます。感染者を受け入れた医療機関に勤務し、患者と接触した医師や看護師、職員に20万円を支給、さらに、介護施設や障害者支援施設の職員に5万円が支給されます。

新型コロナウイルス感染症の流行で、子育て負担の増加や収入の減少などの困難に直面している所得が少ないひとり親世帯を支援するため、子ども1人5万円、第2子以降は1人につき3万円の臨時交付金を支給します。

臨時休校で学習のリズムが狂った児童生徒をきめ細かく指導するために学習サポーターを1020人追加配置し、多忙な教員を補助するスクールサポートスタッフも255人追加配備します。

緊急事態宣言で落ち込んだ県内観光業へのカンフル剤として、「ディスカバー千葉」宿泊者優待キャンペーン事業が展開されます。国のGO TOキャンペーンと連携し、千葉県内宿泊施設に宿泊される方を対象に1人当たり5000円分、総額10億円のキャッシュバックキャンペーンが実施されます。

ワクチンの開発が各国で精力的に進められています。新型コロナウイルス退治の切り札の登場を期待して、それまで3密を避けるなどの感染防止策に努めましょう。