伊藤まさひろ世事感懐

緊急事態宣言解除のその後

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が全面解除されてから10日余り。県内でも閉鎖されていた施設や店舗が次々と再開、私たちのいつもの暮らしが戻りつつあります。ただ、緊急事態宣言が解除されたといっても、新型コロナウイルスが無くなったということではありません。再び感染が拡大すれば、再宣言が行われ、自粛生活に逆戻りをしてしまいます。過度の心の緩みは禁物です。

4月7日に緊急事態宣言が出されて以来、施設や店舗が相次いで閉鎖され、国民こぞってステイホームの生活を送ってきました。これほど私たちの生活が制限されたのは、戦後初めてのことではないかと思います。1か月半にも及ぶ自粛生活で、国民の間に「自粛疲れ」「自粛うつ」の症状も現れてきましたが、なんとか封じ込めに成功しそうです。

全国で猛威をふるってきた新型コロナウイルスですが、県内では香取郡東庄町の障がい者施設で集団感染が発生するなどして、6月4日現在で911人が陽性と判定され、45人の方が亡くなりました。それも、今ではすっかりと落ち着き、感染者ゼロの日も相次ぐようになりました。

強制力のない緊急事態宣言でしたが、日本が新型ウイルスの感染拡大を抑制できたことに世界の注目が集まっています。欧米のマスコミは「不可解な謎」「成功物語」と報じ、WHOも新型コロナウイルス対策が「成功した」と称賛したそうです。

封じ込め成功の背景分析にも取り組まれており、インフルエンザが流行する冬場や春先の花粉症でマスクを着用し、家に入るときには靴をぬぐといった衛生的な生活習慣を上げたマスコミもありました。また、米国のワシントンポスト紙は、岡江久美子さんや志村けんさんの訃報が、人々に新型コロナウイルスの恐ろしさを気づかさせたと報じています。

新型コロナウイルス感染を再び広げないように、国や県は私たちに「新しい生活様式」の実践を呼びかけています。「人との間隔を最低1㍍空ける」「会話する際は真正面を避ける」「外出時は常にマスク」「マメに手洗いと消毒」「3密の回避」などです。つまり、自粛生活で私たちが行ってきたことを引き続いて実行すればいいのです。懸念されている感染拡大の第2波を食い止めるためにも、常に心の片隅に置いておきましょう。

10日に6月定例県議会が開会します。新型コロナウイル感染拡大に対する県のこれまでの施策を振り返り、今後の対策が議論されます。営業自粛で疲弊した自営業や店舗経営者などの皆様への支援も重要です。全力で取り組みたいと思います。