伊藤まさひろ世事感懐

大雨に備えて印旛沼予備排水を

県政10大ニュースが発表されました。1位になったのは台風15号・19号及び10月25日の大雨による甚大な被害発生。まさに私たち県民にとって未曾有の自然災害でした。私の地元、佐倉市でも鹿島川や高崎川がいっ水して大規模な浸水被害が発生しました。

10月25日の豪雨はすさまじく、佐倉市では一時間降水量が54㍉㍍を記録して、10月の雨としては観測記録を塗り替えました。総雨量は半日で248㍉㍍に達し、両河川がいっ水して広範囲に浸水被害が生じました。高崎川沿いの住宅200戸が床上・床下浸水の被害に遭ったほか、周辺道路や水田の多くが冠水しました。

両河川とも印旛沼に流入しています。印旛沼の水位が高ければ増水した両河川の水は行き場を失い、護岸を越えていっ水することになります。台風などで大雨が予想される際には、事前に印旛沼の水を放流して水位を下げておけば、河川が増水してもいっ水を免れる可能性が高くなるわけで、12月定例県議会で登壇して、このような取り組みを考えているか、県執行部に質問しました。

私の質問に、森田知事がご答弁していただきました。「鹿島川、高崎川における浸水被害を軽減するためには、印旛沼の水位を早く低下させることが有効。台風等の接近に備えて、事前に印旛沼の水位を低下させるための機場等の運用の見直しや、排水能力の増強に向けて、機場等の施設管理者や利水者を含む関係機関と調整を行ってまいります」との前向きのご答弁でした。

印旛沼の水は水道水や農業用水としても利用されています。台風の大雨に備えて事前放流すると利水者の間には渇水の懸念も持ち上がりますが、河川の氾濫は住民の生命も脅かすものです。予備排水に関する運用の見直しは早急に行っていく必要があります。そこで、いつごろまでに見直しを行う予定なのかと再質問しました。これに対して県土整備部長は、「今回の豪雨災害を踏まえまして、予備排水の運用について、排水機場等の施設管理者や利水者を含む関係機関と実施条件の見直しについて検討を行い、来年の出水期までには、予備排水による更なる水位低下が実現できるよう調整したいと考えております」と答弁されました。

もちろん、鹿島川と高崎川の河川改修も重要で、印旛沼の予備排水の形づくりとともに改修事業の速やかな推進を要望しました。この印旛沼と周辺の治水対策についての質問と県執行部の答弁などが掲載された「伊藤まさひろ県議会リポート」が新聞に折り込まれて、1月に佐倉市と印旛郡酒々井町の家庭に配られます。私や自民党千葉県連のホームページにも掲載されます。ご一読ください。