伊藤まさひろ世事感懐

高崎川氾濫防止へ、雨水の貯留浸透も必要

佐倉城址公園の若葉が目に鮮やかな季節になりましたが、先月までの天候は、大雨が降ったり、時ならぬ降雪があったりと、不順でした。

大雨が降ると心配されるのが、佐倉市内を流れる高崎川の溢水(いっすい)です。そもそも、都市河川氾濫の原因の一つとして、アスファルトやコンクリートに覆われた都市の形態があげられます。地上に降った雨はアスファルトやコンクリートの上を流れてすぐに河川に流入し、一挙に水かさが増えてあふれ出てしまうというわけです。

氾濫防止のために、河川改修も大事ですが、昔のように雨を地中に浸透させ、そこから徐々に河川に流入させることも必要です。そのために、雨水の貯留浸透システムが考案されています。

県議会の一般質問で、再三、その有効性を訴え、県の取り組みを質してきましたが、その後、佐倉高校校庭にも設置され、高崎川の溢水防止に一役買っています。

雨水貯留浸透システムの普及で、一歩先を行っているのが市川市です。長年、河川の氾濫に苦しんできた市川市では、該当地域への民家新築の際には、雨水を地中に浸み込ませる浸透マスの設置が義務付けられています。一部の道路には地中浸透の側溝が設けられています。

県全体で、都市に降った雨水の地中浸透の手立てが図られれば、都市河川の溢水はぐっと減るのではないかと思います。