伊藤まさひろ世事感懐

2025年大阪万博決定

万国博覧会(万博)が2025年、大阪で開催されることが決まりました。万博は多くの国や機関が参加する世界最大の博覧会。日本経済を底上げする効果も期待され、2020年の東京オリンピック開催決定に続く朗報です。

パリで開催された博覧会国際事務局総会でロシアとアゼルバイジャンを破り、1970年以来55年ぶりの大阪開催が決定しました。開催地は大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)。155㌶の埋め立て地で2025年5月3日から11月3日までの185日間、「いのち輝く未来社会のデザイン」のテーマで開かれます。155の国や国際機関などが出店する166のパビリオンが設けられ、約2800万人の入場者が見込まれています。

万博は1851年にロンドンで開催されたのが最初です。第4回のパリ万国博覧会ではエッフェル塔が建設されました。当初は産業革命で工業化した国々の巨大産業見本市で、国威発揚が主な目的でしたが、近年では現代社会が直面する課題解決がメーンテーマに掲げられています。2025年の大阪万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、AI(人工知能)やVR(仮想現実)といった最新技術を駆使し、「未来社会の実験場」として健康で豊かに生きる方法を探ります。

世界共通の課題を解決する役割が求められるようになった万博ですが、開催国にとっては多大な経済波及効果が期待されます。愛知万博の経済波及効果は1・6兆円でしたが、2025年大阪万博ではおよそ1・9兆円が見込まれるそうです。

万博は社会に大きな足跡を残してきました。愛知万博では「自然との共生」をテーマに開催され、これをきっかけにエコ意識やごみ分別が生活に定着しました。「健康・長寿」をテーマに掲げる2025年大阪万博は、果たして私たちの暮らしにどのような変革をもたらすのでしょうか。

話は変わりますが、11月28日から12月県議会が開催されます。今年最後の定例県議会です。開会日の知事提案理由説明や代表質問が千葉テレビで放送されるほか、一般質問の様子もインターネットで放映されます。千葉県がどのような方向に進もうとしているのかを知るためにも、じっくりと腰を据えて見てはいかがでしょうか。