活動報告

伊藤まさひろ世事感懐

平成30年8月 プラスチックごみ

大手コーヒーチェーン店やハンバーガチェーン店などでプラスチック製ストローの提供を取り止める動きが注目を集めています。環境保全がその理由。実際に、廃棄されたプラスチックによる海洋汚染が急速に進んでいます。廃プラスチックによる環境汚染を食い止めようという世界の潮流に日本も乗り遅れてはなりません。

1950年代以降、世界で80億㌧を優に超えるプラスチックが生産され、そのうち、63億トンがプラスチックごみになったということです。リサイクルされたのはわずかにそのうちの9%。ほとんどが焼却や処理場に埋められていますが、一部は海洋に放出され、海洋汚染の原因になっています。テレビで放映された、ウミガメの鼻に詰まったプラスチックストローを引き抜く動画にショックを覚えた人も多いと思います。

分解するのに数百年を要するプラスチックは、海洋で波にもまれるうちにマイクロプラスチックと呼ばれる小さなプラスチック片になり、海を漂ううちに海中の有害物質を吸着します。餌と間違えてマイクロプラスチックを食べた小魚を大型の魚が捕食する食物連鎖で有害物質が魚の体内に凝縮、その魚を食べる人間の健康が心配されています。

廃プラスチックを輸入していた中国が国内の環境対策のために輸入をストップしたことも、廃プラスチック対策を急がせる要因になっています。

環境省は8月にプラスチックの使用削減やリサイクルなどを強化する「プラスチック資源循環戦略」を検討する小委員会を開催しました。業界団体や研究者ら18人の委員がプラスチック使用量の大幅削減や再利用の促進、植物などを原料とする環境中で分解しやすいバイオプラスチックの普及、海外のプラスチックごみが海洋流出しないための国際協力など7項目のテーマを話し合います。

政府は来年6月に大阪で開かれる主要20カ国・地域首脳会議までにプラスチックごみへの対策をまとめる方針だといいます。ぜひ、効果的なプランを打ち出し、廃プラスチックによる環境汚染に歯止めをかけていただきたいと思います。

印刷 閉じる