活動報告

伊藤まさひろ世事感懐

平成29年11月 「チバニアン」

既に多くの方がご存知かと思いますが、市原市の養老渓谷に見られる77万年前~12万6000年前の地層が「チバニアン(ラテン語で千葉時代)」として命名される可能性が高まりました。地球の歴史を分類する地質年代に「千葉」の名前が刻み込まれるチャンスです。来年の国際地質科学連合による正式認定が待たれます。

地球の磁場はこれまで11回も逆転したらしいのですが、養老川沿いにある地層「千葉セクション」は最後の磁場逆転の痕跡をとどめているということです。この地層を研究していた茨城大と国立極地研究所などが中期更新世を代表する地層として命名を申請、イタリアが申請した「イオニアン」を抑えて国際地質科学連合の作業部会による1次審査を通過しました。

46億年の地球の歴史を、当時の生態系や気候変動などを基に115に区分したのが地質年代です。恐竜が生息していた「ジュラ紀」や「白亜紀」などの名称を学校で習ったかと思いますが、これらの大きな時代の境界となる地層が世界で1カ所だけ、「国際標準模式地」として選ばれます。「チバニアン」は最後の地場逆転が起きた時代を境界とする中期更新世の「国際標準模式地」として内定したわけで、正式に認定されれば「ゴールデンスパイク(黄金の杭)」がこの地層に打ち込まれます。

この朗報で、本来は地味な学問である地学への関心が一挙に高まりました。森田知事は「チバニアン命名に大きく前進したのは大変喜ばしい。県民の新たな誇りになるとともに、千葉の魅力を世界に向けて発信できる絶好の機会になる」とのコメントを発表しました。

JR五井駅から小湊鐡道に乗車、月崎駅で下車し、清澄養老ラインなどを約30分歩いて田淵会館に到着します。そこから約300㍍ほど歩いた養老川沿いに、赤や黄、緑の杭が打たれた世界に認められようとしている話題の地層があります。現地はまさに地球磁場大逆転の証拠を刻むパワースポット。これから大勢の人がこの地を訪れることが予想されます。それに備えて、県や市による現地の整備も望まれます。

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