活動報告

伊藤まさひろ世事感懐

平成26年3月 待機児童の解消を

春は入学、入園のシーズン。ここで気になるのが保育園に入園を希望しているちびっ子のことです。全員が希望する保育園に入園できればいいのですが、保育園に入りたくても入れない、いわゆる待機児童が都市部を中心に毎年、問題になっています。少子化対策の上からも、待機児童解消へのこれまで以上の努力がどの自治体にも求められています。

待機児童が最も多い都道府県は、働く母親が多い東京都です。2013年度4月時点で8117人ものちびっ子が保育園に入りたくても入れない状況にありました。2番目は保育施設が不足している沖縄県、次いで神奈川県、大阪府と続き、そして5番目に千葉県がランクインしています。同年4月時点で1340人の待機児童を数えました。

市町村別では市川市の336人を筆頭に船橋市227人、松戸市91人、浦安市82人などとなっていて、待機児童の問題が都市部自治体の共通の悩みであることがうかがえます。その当時の佐倉市は習志野市と同じ47人でしたが、入園希望者が一挙に増える今年2月には107人に急増しています。

安心してわが子を保育園に預けられないとなると、働く既婚女性は子どもをつくるのをためらうことになりかねません。進捗する少子化に歯止めをかけるためにも、待機児童解消はどの自治体にとっても喫緊の課題なのです。

待機児童解消へ横浜市の取り組みが注目されました。横浜市はかつて、日本で最も待機児童が多かった自治体で、2010年当時の待機児童は1552人と、全国でワーストワンでした。ダイエー会長などのビジネス社会を歩んできた横浜市の林文子市長は初当選以来、待機児童対策費を大幅に増額、待機児童が多い地域に新設する際の補助金を手厚くするなどして、企業が参入しやすい環境を整え、市が独自の基準で認定する「横浜保育室」を28か所増設するなどの対策を次々と実行に移しました。これらの施策が実り、2013年4月時点で待機児童ゼロを実現しました。その後、子どもを預けて働いたり、充実した保育環境を知って転入してくる若いママが増え、同年10月には231人の待機児童が発生しましたが、再び待機児童ゼロを目指して施策が進められています。

膨大な予算確保をどうすればいいのかなど、財政規模がそれほど大きくない自治体が横浜方式をそのまま採用するには困難な点もあります。加えて、保育の質確保、保育士不足への対応などの課題もあり、待機児童対策は簡単にはまいりません。しかしながら、待機児童解消は少子化対策ばかりか、女性の社会進出を促す上でも欠かせないものです。工夫を凝らし情熱を持って、待機児童の解消に努めて欲しいと思います。

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